阪神電車甲子園駅で離合する、阪神電車(左)と近鉄電車(右) (2009年3月20日撮影:中川電気工業社員・畑本祥蔵)
「相互直通運転のプロフェッショナル」を自負している弊社でも、今回初めて経験することがありました。
それは、「電車の長さが大きく違う」ということです。
今までの「大阪市営地下鉄中央線と近鉄東大阪線」「京都市営地下鉄烏丸線と近鉄京都線」は1両あたりの電車の長さが同じでした。
近鉄奈良線の電車は、1両の長さが20.72m。 (阪神電車魚崎駅) |
阪神電車は、1両の長さが18.98m。 (近鉄奈良線河内小阪駅) |
ところが、近鉄奈良線の電車と阪神電車では1両あたり1.7m異なります。
近鉄奈良線では8両連結や10両連結も運転しています。
8両連結場合、阪神車両:約152mに対し、近鉄車両:約166mと、約14mの差があります。
10両連結では阪神車両:約190mに対し、近鉄車両:約207 mと、約17mの差があります。
既設の近鉄奈良線電車10両連結位置「テレビモニター」ハウジング(左)と、このたび新設の阪神電車10両連結位置「テレビモニター」ハウジング(右)が並ぶ、近鉄奈良線鶴橋駅です。 電車の車体長の差がよく分かります。 |
車掌さんが見通しの悪いホーム(ホームの曲がっているところなど)では、お客様の乗降確認のために「テレビモニター」が付いています。
今までの近鉄奈良線の電車は全て20.72mでしたので、このテレビモニターも約21mの倍数の位置に設置されていました。
ところが、今回直通運転で乗り入れてくる阪神電車に備えて約19mの倍数の位置で「テレビモニター」を設置する必要があり、この作業を、私たち中川電気工業が行いました。